(もっ・ω・さん)ぶろぐ

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誤解方程式について

Twitterで少し前に流行った

 

先生「 40-32\div 2=?」

小学生「4!

理系「やるじゃん」

文系「やっぱ分かんないか〜www」

 

っていうネタがあったかと思います。

わざわざ,解説を加えるまでもないと思いますが,これは,

四則演算の順番に従って計算すると,24(=4!)となり,間違って引き算から計算すると,4になるというものです。最後の「!」に階乗の意味を持たせるのか,強調の意味を持たせるのかで理系と文系の反応が変わっているというものです。*1

 

これを一般化したくなるのが,理系ってものですよね。*2

 

一般に," a-b\div n=m! " (a,\,bは整数,m,\,n2以上の自然数)の形をした方程式を誤解方程式*3と呼ぶことにします。

m,\,nが与えられたときのa,\,bを求めようと思います。

先のような計算を踏襲すると,

連立方程式: {\displaystyle    a - \frac{b}{n}=m!,\quad \frac{a - b}{n}=m}

を考えれば良いことになります。

分母を払うと,{\displaystyle na-b=nm!,\quad a-b=nm}

辺々を引いて,bを消去すると,{\displaystyle (n-1)a=nm\{(m-1)!-1\}}となります。

連続2整数が互いに素であることを考慮すれば,

次のような場合分けが出来ると思います。

 

(i) n-1=1 すなわち,n=2のとき,

{\displaystyle a=2m\{(m-1)!-1\},\quad b=2m\{(m-1)!-2\}}となる。

 

例:m=4とすると,

a=2\times 4\times (3!-1)=40,\quad b=2\times 4\times (3!-2)=32となり,

先の40-32\div 2=4!を構成できる。

 

(ii) n-1=m すなわち,n=m+1のとき,

{\displaystyle a=(m+1)\{(m-1)!-1\},\quad b=(m+1)\{(m-1)!-(m+1)\}}となる。

 

例:m=6とすると,n=7で,

a=7\times (5!-1)=833,\quad b=7\times (5!-7)=791となり,

833-791\div 7=6!を構成できる。

 

m,\,n毎に,a,\,bは定まるので,整数解は無数にある。\square

 

ちょっとアレンジを加えれば,大学入試の整数問題にでもなりそうな面白い問題ですよね。

 

今日はここまで。

お疲れ様でした。

 

*1:階乗自体は数学Aで学ぶから,文系でも知っていると思うんですけどね...

*2:僕と友人は,深夜テンションだったので一般化したくなったのかもしれません。

*3:これは友人と相談した結果付いた呼び名です。